地中熱を利用すると、熱交換する地中側に夏の冷房期には温熱、冬の暖房期には冷熱が放出されます。
これは、エアコンで考えればわかりやすいですが、夏に冷房を使っていると、外の室外機から空気よりも熱い熱風がでてきますが、地中熱の場合はその温熱が地中に放出されます。
そのため、一部の人々から「地中の温度が変化したら、地中環境に悪影響があるのではないか?」といった懸念の声も出ていました。
その課題にこたえるべく、環境省が環境影響の有無を調べていましたが、このほどその結果から「地中熱利用が環境に与える影響はほとんどない」という見解を「地中熱利用にあたってのガイドライン 改訂増補版」に示しました。
地中の温度変化によって…例えば、有害な重金属類が温度変化で溶け出しやすくなるのではないか?といった物性の変化も、危険な病原性微生物が温度変化で増えてしまうのではないか?といったことなどが心配されていましたが、環境省の調査した結果では、これらの影響は特に問題ないレベルであったことが判明しました。
とりわけ戸建て住宅では使う熱量も少ないので、環境変化を調べるモニタリング機器の設置そのものが特に必要なものではないということも書かれています。
地中熱利用の環境影響に関しての公的な見解も出たことで、個人も企業も公共団体も環境影響面では安心して地中熱利用して欲しいと思います!
※環境省「地中熱利用にあたってのガイドライン改訂増強版」は以下のアドレスで確認できます。☟
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