前回ブログでは戸建て住宅での地中熱設備導入で使える国の補助制度として「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」関連の補助制度を紹介しましたが、では、民間事業者が導入する際にはどんな補助金があるのでしょうか?(エコビジネスライター 名古屋悟)
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■民間事業者が「地中熱設備」導入するなら「再エネ熱事業者支援事業」です!
これまでの国の補助実績から地中熱設備導入で最も使われているのが、経済産業省資源エネルギー庁が予算で計上している「再生可能エネルギー熱利用事業者支援事業」でしょう。
2018年度も新規分で20億1千万円が用意されています。
■工事費など1/3を補助!
この事業は、民間事業者と青色申告を行っている個人事業主が対象です。
地中熱設備など補助対象設備の導入に必要な設計費、設備費、工事費について1/3を補助するものです。補助は1億円が上限となっています。
■地中熱導入の際の要件は?
地中熱設備導入の場合、2018年度は、以下の要件があります。(下表は、交付要件より抜粋)
①暖気・冷気、温水・冷水、不凍液の流量を調節する機能を有する設備に限る
②建設単価(※)が以下表の基準値以下
②ヒートポンプを設置する場合、熱供給能力10kW以上
■太陽熱利用などその他再エネ熱の中でも最多の実績!~40%以上が「地中熱」
同事業では太陽熱利用やバイオマス熱利用設備等も対象になっていますが、2012年度から2016年度までの同事業(前身事業含む)補助実績を見ると、合計765件が補助対象となり、このうち43%を占める329件が「地中熱利用設備」に対する補助となっています。これは熱の種別で最多となっており、いかに「地中熱利用設備」が同事業を通じて導入されているかが分かります。
■2018年度の公募は5月31日まで~環境共創イニシアチブ(SII)が執行団体
この事業は、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)が執行団体となっており、SIIでは4月27日(金)から公募を開始しており、5月31日(木)まで受け付けています。
公募要領等詳細は、SIIホームページの同事業サイト(https://sii.or.jp/re_energy30/note.html)で入手可能です。
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